短歌
tanka春の瞼十首
新しい家をさがしてみる夜のとばりに梅酒よくあたためて
ぽっかりと口 大きいよと言うとさらに開いてポテチをあげる
駅までをすこし走ってゆく春のコートのボタン順にはずして
北極星、なんて大げさでもよくて友がこぼしてくれた涙の
わかってもらえる言葉を探すことがあるぼたん雪ふりだしてあたたか
リンドールひと粒ほどのさびしさを口に溶かしてまばたきをする
いい西日 カーテンの端たりなくて天使の裸足みたいに触れる
頬に頬よせてなお眠れぬ夜の月はあんずのようにくずれて
巻きもどすためにあるこの瞼だろうさくらはなびら、またね福岡
目があえば微笑むというそれだけのリモンチェッロになみなみと春